第二話:出家の決意

結婚&出産

ゴータマ・シッダールタは皇太子として育てられ、十九歳にはヤソーダラという正妃を迎えました。そして嗣子ラーフラが誕生し幸せな日々を 送ります。

出家

ところが二十九歳の年、ゴータマ・シッダールタは王城をあとにして出家修行の旅に出てしまいます。それというのもシッダールタにはたくさんの苦悩がありました。

①自らの出産のために母を失ったこと ②釈迦族が強大な隣国によっていつ侵略されるやと怯える日々 ③繰り返される戦乱における人々の生活難や肉親別離 そして私たちを苦悩させる迷妄からの解放という課題が彼の中に芽生えたのです。

彼は元々太子らしい恵まれた暮らしを送っていました。①高級な服・下着を着せてもらい ②太子専用の蓮池が至るところに造られ ③宮殿も冬用夏用雨期用の三つが用意され ④高級な飯を与えられ しかしそのような暮らしの中でシッダールタは思いました。自分がどれだけ恵まれた暮らしを送っていようとも、老い・病・死は皆平等にやってくると。それは避けられないことであると。

そうであれば、自分の今目前にある幸せは本当の意味での幸せなのであろうか。だってどれだけ今楽しく過ごしていようとも、いずれ来る苦しみや悲しみからは 逃れられないのだから。そして釈尊は老病死と向き合い、それを乗り越えることにこそ真の幸せがあるのではないか、と考えるようになったのです。

出家の決心をした当時の心境を後に釈尊はこのように語っています。在家の暮らしは狭苦しく塵にまみれているが、出家の暮らしは広々と自由である。家に在ってはまったく完全でまったく清浄な螺鈿のように光輝く浄らかな道を修めることは困難である。さあ、髪と髭を剃り黄褐色に染めた衣を着け家を出て家なき生活に入ろうと。

-釈尊の生涯