釈尊の誕生

紀元前四三六年ー北インド。釈迦族の王スドーダナと夫人マーヤーとの間に一人の赤ん坊が産まれました。ゴータマ・シッダールタ、後に、釈尊と呼ばれる人物です。

しかし幸せな日々は長くは続きません。マーヤー夫人は太子を出産して七日後に亡くなってしまうのです。その後マーヤー夫人の妹・マハーパジャパティによって養育されるのでした。
当時の時代背景

太子の育った時代のインドは社会的にも思想的にも転換期を迎えていました。

インド社会特有の「カースト制度」が定着し始めたのもこの時期です。

宗教の面でも従来の伝統的な教えに飽きたらず、新しい宗教思想を求めて多くの人々が出家し遊行者となりました。
バラモン教
従来の伝統的な宗教者は「バラモン」と呼ばれます。彼らは自然現象を神として崇拝する「祈祷祭祀」を中心としたヴェーダの教えを信奉していました。せっかくなのでバラモンの生涯を紹介しておきましょう

師のもとに弟子入りしてヴェーダを学習。

学生期間を終えると家に帰り結婚して家長としての義務を果たします。

老年になると家督を子に譲り森林に退きます。

森の住処も捨てて旅のうちに一生を終えます。
沙門の登場
バラモン教は当時のインドでは支配階級の宗教として強大な影響力を誇っていましたが、その一方で腐敗・堕落も目立つようになります。力を持つと欲望にまみれていくこれはいつの時代でも同じようです。そんな中で「沙門」と呼ばれるまったく新しい形の宗教が誕生しました。

彼らは家を捨てて乞食生活をなし、

森に入って瞑想を中心とする修行をしました。

時には激しい苦行に身を任せることもありました。