
釈尊八十歳、自分の死期が近いことを感じ取った彼は故郷を目指し旅立ちました。

その旅の道中、釈尊の側近であった阿難も釈尊の死期を薄々感じていたのか自分の悩みを打ち明けます。
「釈尊、あなたが亡き後、一体誰が教団の指導者となれば良いのか」
釈尊は答えました。
「そもそも私は教団の指導者ではない。教団に指導者は必要ない。大事なことは自らを灯明とし、自らを所依とすること、他人を所依とせず法を灯明とし、法を所依として他のものを所依としないことです」
釈尊は、「自灯明 法灯明」の姿勢を示したのです。

釈尊一向はクシナガラの沙羅の双樹のもとにたどり着きました。そこで死を目前にした釈尊を前に阿難はまたも投げ掛けます。
「なぜあなたは永遠に生きて下さらないのですか?」
そして釈尊は最後の言葉を遺すのでした。

全てのものは滅んで亡くなっていくのです。だからこそ阿難よ、決してたゆまずに自らの道を忘れずに慎み深く進むがよい