四諦八正道

四諦八正道とは、平たくいえば、縁起の理法を理論化したものです。縁起の理法については、以下の記事で解説《縁起の理法》していますが、少しおさらいしておくと、此縁性果、すなわち、一切の存在は、互いに関係し合っているということです。すべての事物には、原因と縁があって、またすべての事物は、他の事物の原因と結果になるということ。

(事物)私が万引きをした

(原因)お金がなかった。

(事物)私が万引きをした

(結果)お店が赤字になった。

今は、簡単な例を挙げて、物事の関係性を解説しましたが、これを理論化しようという試みが、四諦八正道です。他にも、有支縁起や四法印など、縁起の理法を理論化したものはいくつかありますので、合わせてお読み下さい。

まず、四諦とは、苦・集・滅・道の「四つの真理」という意味です。八正道とは、「実践すべき、八つの修行」と考えて下さい。つまり、四諦八正道とは、「四つの真理」と、その真理にたどり着くための「八つの実践方法」です。

四諦八正道の目的

では、四諦八正道は何を目的にしているのか?それは、苦しみからの解放です。そのため、苦しみの原因を探るところから始まります。なぜ、私たちは苦しむのでしょうか?

ここでの苦は、無常であることを忘れ、生に執着している状態のことです。

例)歳を取るとシワができるのは当たり前なのに、それを悪いことのように捉える

これは無常であることを忘れて、生に執着してしまっている状態です。

そして、その執着心によって、苦が生じる、そのありかたのことを、集といいます。

例)シワのせいで美貌が損なわれる。可愛いかった頃の私に戻りたい。みたいなものですね。

ちなみに、この状態のことを、無明ともいいます。本当の自分というものが、分かっていないということです。

だから、この執着心を手放そう、それによって、苦悩も滅する、というのが、滅です。

有名な言葉だと、解脱とか涅槃ともいわれますね。

それでは、実際にはどのようなことをすれば良いのか、それを示すのが道で、全部で八つあります。

正見(正しく物事を見る)

NG例:美人だから性格が悪い、という偏見で相手を見る

正思惟(正しい考え方)

NG例:自分が正しくて、相手が間違っている、と決めつける

正語(正しいことをいう)

NG例:馬鹿、デブ、といった悪口。隣の奥さんが不倫しているらしい、と嘘をいう。

正業(正しいことをする)

NG例:コンビニで万引きをした。同級生をいじめた。

正命(正しい生活)

NG例:暴飲暴食。睡眠不足。

正精進(正しい努力)

NG例:オレオレ詐欺で稼いで、お袋にうまいもんくわせてやろう。カンニングして、高得点とってやろう。

正念(正しい思い)

NG例:俺は将来独裁者になって、みんなを奴隷にしてやる。

正定(正しい禅定)

禅定は、心を静めて、精神を集中する修行

NG例:やましい心を持って、禅定に挑む

これらをすべて実践することで、苦しみから抜け出せる、これが、四諦八正道です。

まとめ:思索さんが考えたこと

まずは、苦を知ることから始まる。

その苦しみの原因を探ると、その根源には無明(自分のことが分かっていない状態)があった。だから、無明を滅することができれば、苦を滅することができる。そのためには、八正道を実践しよう。そうすれば、苦しみから抜け出せる。

-縁起の理法