作品№76

「難しい」にも意味がある

今回の作品は「難しいこと」です。タイトルの通り「難しい」をテーマに描きました。さて「難しい」と聞くと、皆様はどのようなものを思い浮かべますか?私がよく言われるのは「難しくいって誤魔化しているだけでしょ」とか「頭の悪い人ほど難しいことをいう」。挙げ句の果てには「三才のお子さんでも分かるように説明しなさい」と説教を喰らいます。もちろん皆様の言い分もよく分かりますし、私自身難しい本を読んでる時に「もっと分かるように書いてくれ」と思うことはあります。ただこの「難しさ」にも意味や理由があるということをお伝えしたいという思いから、この絵を描きました。

本当に分かりやすい?

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まず皆様にとって"分かりやすい"絵というのは、このような絵ですよね。「綺麗な山だな、綺麗な湖だな」と一目見て分かります。
でもこれがこうなると

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「なんじゃこりゃ」ってなっちゃいませんか。何となく山や湖を描いているのは分かりますが、この絵は一体何をしたいのか?今一ピンと来ないはずです。「とりあえず難解な絵を描きたかっただけ」とか、意地悪な言い方をすると「絵が下手なことを誤魔化すためにあえてヘタウマっぽくしている?」とか。これが正直な感想でしょう。もちろんその可能性もゼロではありません。

しかしこの絵は「現代絵画の父」と呼ばれるセザンヌが描いた絵ですから、それなりの理由・意図があるはずです。今回の趣旨とは少しずれるので詳細には踏み込みませんが、たとえばセザンヌは幾何学で絵を描くことにこだわりました。キューブの絵、これがいわゆるキュビズムに大きな影響を与えたことはいうまでもありません。

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-令和五年作品