作品№47

絶対無

今回はこれです。元ネタは西田哲学なんですけど、今回は分かり易さを考慮して、この本をヒントに、この絵の世界観を解説していこうと思います。まず本のタイトル、「宇宙が始まる前には何があったのか?」ですね。平たくいってしまえば、世界の始まりは有限か?無限か?ということです。この本では最終的に、無から始まる、と結論付けられます。ただこの無というのは、私たちが普段考えている無ではありません。私たちが普段考えている無、それは相対的な無。たとえば、机がない、とか、鉛筆がないとかですね。これは鉛筆自体がないわけではなくて、ここには鉛筆がない、今は鉛筆がない、みたいに、鉛筆があることに対してのないわけです。じゃあ絶対的な無、絶対無は何なのかというと、ある無しの区別がない状態です。この本に話を戻すと、物質と反物質がそれぞれ打ち消し合っている状態です。

様式解説

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-令和四年作品